営業メールを受け取ったとき、「丁寧に断りたいけれど、どんな文面にすればいいか分からない」と悩む方は多いでしょう。
本記事では、状況別に使える営業メールの断り方を短文テンプレートとフルバージョン例文で紹介します。取引先、初めての営業、しつこい営業メールなど、ケースごとに適した文章を網羅しているので、コピーしてすぐ使えます。
また、感謝の伝え方や心理的な工夫、避けるべきNG表現も解説。この記事を読めば、相手に失礼なく、誠実に断るスキルを身につけられます。ビジネスメールで迷ったときの参考として、ぜひ役立ててください。
営業メールを断る前に知っておきたい基本マナー
営業メールを受け取ったとき、どう返すかで印象が大きく変わります。
この章では、断る際に意識すべき基本マナーと、相手に誠実さを伝えるための考え方を整理していきましょう。
断る前に「感謝」を伝える重要性
営業メールが届くということは、相手があなたや会社に関心を持ってくれた証拠です。
その気持ちに対してまずは感謝を伝えることが、最初のステップになります。
「ご提案ありがとうございます」「ご連絡いただき感謝申し上げます」といった一言を添えるだけで、相手への印象は大きく変わります。
相手の時間や労力を尊重する姿勢を見せることで、ビジネス関係を円滑に保てます。
| NG | OK |
|---|---|
| 「見ません」「必要ありません」 | 「今回は見送らせていただきます」 |
| 「興味がないです」 | 「ご提案いただきありがとうございます」 |
短く・丁寧に・明確に伝える3原則
営業メールを断るときの基本は「短く・丁寧に・明確に」です。
長文になりすぎると、相手が誤解したり、余計な返信を誘発してしまうことがあります。
ポイントは、断る理由を1行でまとめることです。
たとえば「現在、他のサービスを利用中のため」「方針と異なるため」など、シンプルな表現を心がけましょう。
| 良い例 | 理由 |
|---|---|
| 「現在、他のサービスを利用中のため」 | 明確で、相手が納得しやすい |
| 「方針と異なるため」 | 反論されにくく、やわらかい |
避けたいNGワードと印象を悪くしない表現
「興味がありません」「必要ないです」といった言葉は、相手に冷たい印象を与えます。
また「忙しいので」などの表現も、相手によっては「時間があれば話せる」と誤解される可能性があります。
相手を否定する言葉ではなく、状況を理由にする表現に置き換えるのがコツです。
たとえば「今回は見送らせていただきます」「現時点では検討しておりません」と伝えれば、やわらかく断れます。
| 悪い例 | 好印象の例 |
|---|---|
| 「忙しいので対応できません」 | 「今回はスケジュールの都合で見送らせていただきます」 |
| 「興味がありません」 | 「今回は弊社の方針と合わないため見送らせていただきます」 |
断ること自体は悪いことではなく、誠実に伝える姿勢こそが印象を左右します。
営業メールを断るときの例文【基本形+フル文例】
営業メールへの返信では、文面のトーンや言葉の選び方が大切です。
この章では、どんな相手にも使える定番の断り文から、丁寧でやわらかいフルバージョンの例文まで紹介します。
状況を問わずそのまま使えるテンプレート形式でまとめました。
どんな相手にも使える定番の断りメール(フル例文付き)
最も汎用的で、どんな業種にも使える基本の断りメールです。
柔らかい言葉で断りつつ、相手への敬意を忘れない構成になっています。
| 短文テンプレート | 特徴 |
|---|---|
| 「ご提案いただきありがとうございます。今回は見送らせていただきます。」 | 短くても丁寧。社内返信にも使える。 |
【フルバージョン例文】
件名:ご提案の件につきまして
〇〇株式会社
△△様
いつもお世話になっております。〇〇株式会社の□□でございます。
この度はご提案のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
社内で検討いたしました結果、今回は見送らせていただくこととなりました。
せっかくご案内いただいたにもかかわらず恐縮ではございますが、何卒ご理解のほどお願いいたします。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
――――――――――――――――
〇〇株式会社 □□(氏名)
メール:xxxx@xxxx.co.jp
「現在は導入予定がない」場合のやわらかい断り方
現在、他のサービスを利用中や、予算の都合などで導入が難しいケースに使える文例です。
「今は検討していない」という意思を、やわらかく伝えましょう。
| 短文テンプレート | 使用シーン |
|---|---|
| 「現在は導入予定がないため、今回は見送らせていただきます。」 | 一時的に検討を見送りたい場合 |
【フルバージョン例文】
件名:ご提案について
〇〇株式会社
△△様
平素よりご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
ご提案内容を拝見いたしましたが、現在は新規の導入を予定しておりません。
今後、社内方針が変わりました際には、改めてご連絡させていただければと存じます。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
――――――――――――――――
〇〇株式会社 □□(氏名)
メール:xxxx@xxxx.co.jp
「今回は見送ります」で締める万能テンプレート
相手に「今後の可能性がゼロではない」と感じさせつつ、しっかり断れる万能なパターンです。
“見送る”という表現は、角を立てずに断る魔法の言葉です。
| 短文テンプレート | ポイント |
|---|---|
| 「せっかくのご提案ですが、今回は見送らせていただきます。」 | あらゆる営業メールに対応できる万能表現 |
【フルバージョン例文】
件名:ご提案の件
〇〇株式会社
△△様
この度はご提案をいただき、誠にありがとうございます。
内容を拝見しましたが、現時点では見送らせていただくこととなりました。
また機会がございましたら、その際はぜひご連絡ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
どの文面も「感謝→理由→見送り→今後への一言」の4ステップで構成されると、自然で印象の良い断り方になります。
状況別・営業メールの断り方テンプレート集
営業メールの断り方は、相手との関係性や状況によって変える必要があります。
ここでは、よくある3つのケース別に、短文テンプレートとフルバージョン例文を紹介します。
既存の取引先に断るときの丁寧な文例(フルバージョン例文あり)
既存の取引先からの提案は、断り方を誤ると関係悪化につながります。
ポイントは「申し訳なさ」と「感謝」をバランスよく伝えることです。
| 短文テンプレート | ポイント |
|---|---|
| 「今回の導入は見送らせていただきますが、引き続きよろしくお願いいたします。」 | 関係を保ちながら断れる |
【フルバージョン例文】
件名:新サービスのご提案について
〇〇株式会社
△△様
いつもお世話になっております。□□株式会社の□□です。
この度は新サービスのご提案をいただき、誠にありがとうございます。
社内で検討いたしましたが、今回は導入を見送らせていただくこととなりました。
今後とも変わらぬお付き合いをいただけますよう、よろしくお願いいたします。
初めて営業を受けた企業への断り方
はじめて営業メールを受ける場合は、簡潔かつ丁寧に断ることが重要です。
| 短文テンプレート | 使用シーン |
|---|---|
| 「誠に恐縮ですが、現在新規の取引予定はございません。」 | 初対面の営業相手に使用 |
【フルバージョン例文】
件名:ご提案の件
〇〇株式会社
△△様
この度はご丁寧にご提案のメールをいただき、ありがとうございます。
誠に恐縮ではございますが、現在新規の取引予定はございません。
またの機会がございましたら、ぜひご連絡ください。
何度も営業を受けて困っているときの対応文
しつこく営業される場合は、角を立てずに「今後のご案内は不要」と伝えましょう。
| 短文テンプレート | ポイント |
|---|---|
| 「弊社では導入予定がなく、今後のご提案もお受けできません。」 | 角を立てずに断固たる立場を示せる |
【フルバージョン例文】
件名:ご提案の件について
〇〇株式会社
△△様
これまで何度もご案内をいただき、誠にありがとうございます。
しかしながら弊社では導入予定がなく、今後のご提案もお受けできません。
お手数をおかけいたしますが、今後のメール送信はお控えいただけますようお願いいたします。
状況別にテンプレートを使い分けることで、無駄な誤解を防ぎ、相手との関係を保ちながら断れます。
もう少し柔らかく伝えたい人のためのやんわり断りフレーズ集
相手を否定せず、角を立てずに断りたい場合は、言葉選びが重要です。
この章では、柔らかく断るための短文テンプレートとフルバージョン例文を紹介します。
「今回はタイミングが合わず」のやさしい断り文
相手の提案に興味はあるものの、時期が合わない場合に使えます。
| 短文テンプレート | ポイント |
|---|---|
| 「今回はタイミングが合わず見送らせていただきます。」 | 相手を否定せず、柔らかく断れる |
【フルバージョン例文】
件名:ご提案について
〇〇株式会社
△△様
この度はご提案をいただき、誠にありがとうございます。
せっかくのご案内ではございますが、今回はタイミングが合わず見送らせていただきます。
また機会がございましたら、ぜひご連絡いただけますと幸いです。
「ご縁がなかった」という表現を使う文例
今後の関係を否定せず、やんわり断る場合に便利な表現です。
| 短文テンプレート | ポイント |
|---|---|
| 「今回はご縁がなかったということで、見送らせていただきます。」 | 角を立てずに断れる |
【フルバージョン例文】
件名:ご提案の件について
〇〇株式会社
△△様
この度はご連絡いただき、誠にありがとうございます。
ご提案内容を拝見しましたが、今回はご縁がなかったということで見送らせていただきます。
また機会がございましたら、その際はよろしくお願いいたします。
「またの機会に」と伝える余韻の残し方
今は断るが、将来的な関係を残したい場合に使える表現です。
| 短文テンプレート | ポイント |
|---|---|
| 「今回は見送らせていただきますが、またの機会にご相談できれば幸いです。」 | 関係を保ちつつ、柔らかく断る |
【フルバージョン例文】
件名:ご提案に関して
〇〇株式会社
△△様
この度はご提案をいただき、ありがとうございます。
内容を拝見いたしましたが、今回は見送らせていただくこととなりました。
ただし、今後またの機会がございましたら、その際はぜひご相談させていただければ幸いです。
柔らかく断る場合は、「否定しない」「余韻を残す」「将来の可能性を示す」の3点を意識すると効果的です。
営業メールを断るときに避けるべきNG表現
丁寧に断るつもりでも、表現を間違えると相手に悪印象を与えてしまいます。
ここでは、避けるべきNG表現と、それを置き換えた好印象の例文を紹介します。
「検討します」「興味がありません」を使わない理由
「検討します」は本心では断りたいのに言いにくいときに使いがちです。しかし曖昧な表現は、相手に「まだチャンスがある」と誤解させてしまいます。
「興味がありません」は率直すぎて冷たく感じられます。代わりに「今回は見送らせていただきます」と伝えるとやわらかく断れます。
「忙しい」は避けるべき理由
「忙しいので」と断ると、相手には「時間があれば話を聞いてくれるのでは」という誤解を与えやすくなります。
代替表現として「現状の方針と合わないため見送らせていただきます」のように、状況や方針を理由にするとスムーズです。
「今後ともよろしくお願いいたします」の使い方に注意
最後に「今後ともよろしくお願いいたします」と書く場合、文脈を誤ると関係継続の意思があると誤解されます。
本当に関係を保ちたい場合は使い、今後の連絡を希望しない場合は省略するか「今回は見送らせていただきます」と明記しましょう。
| NG表現 | 置き換え例 |
|---|---|
| 検討しておきます | 今回は見送らせていただきます |
| 忙しいので対応できません | 現状の方針と合わないため見送らせていただきます |
| 興味がありません | 今回はご提案を見送らせていただきます |
NG表現を避け、理由と感謝を添えるだけで、印象を大きく改善できます。
ケース別フルバージョン例文5選【コピペOK】
ここでは、状況に応じてそのまま使えるフルバージョンの営業メール断り文を5種類まとめました。
短文テンプレートではなく、メール本文形式で示していますので、コピーしてすぐ使用できます。
1. 汎用型(誰にでも使える断りメール)
件名:ご提案の件について
〇〇株式会社
△△様
この度はご連絡いただき、誠にありがとうございます。
内容を拝見しましたが、今回は見送らせていただくこととなりました。
何卒ご理解賜りますようお願いいたします。
――――――――――――――――
〇〇株式会社 □□(氏名)
2. 取引先向け(関係を保ちたいとき)
件名:新サービスのご提案について
〇〇株式会社
△△様
いつもお世話になっております。□□株式会社の□□です。
ご提案いただきありがとうございます。社内で検討いたしましたが、今回は導入を見送らせていただくこととなりました。
引き続き良好な関係を築けますよう、よろしくお願いいたします。
3. 初対面の営業相手向け(丁寧&簡潔)
件名:ご提案の件
〇〇株式会社
△△様
この度はご提案をいただき、ありがとうございます。
誠に恐縮ではございますが、現在新規の取引予定はございません。
また機会がございましたら、ぜひご連絡ください。
4. しつこい相手向け(営業停止依頼入り)
件名:ご提案の件について
〇〇株式会社
△△様
これまで何度もご案内をいただき、ありがとうございます。
しかしながら弊社では導入予定がなく、今後のご提案もお受けできません。
お手数ですが、今後のメール送信はお控えいただけますようお願いいたします。
5. フォーマル対応が必要な場合(外資系企業など)
件名:Proposal Review
Dear △△,
Thank you very much for your proposal. We have reviewed it carefully.
At this time, we will not be proceeding with the offer. We appreciate your understanding and hope to have the opportunity to work together in the future.
Sincerely,
□□ Corporation, □□
状況に応じて使い分けることで、無駄なやり取りを減らし、角を立てずに断れます。
営業メールをスマートに断るための心理テクニック
断るときも、相手の心理を意識すると印象を損なわずスムーズに伝えられます。
この章では、感情に配慮しながら断るためのコツと例文を紹介します。
相手の努力を否定せずに断る表現
相手が時間や労力をかけてメールを送ってくれている場合、それを否定すると印象が悪くなります。
まず感謝を示し、その上で「見送る理由」を添えるのがポイントです。
例文:
「ご提案いただきありがとうございます。せっかくの内容ですが、今回は見送らせていただきます。」
関係を保ちたいときの“余韻”の残し方
断る際に、将来の可能性を完全に否定せず、わずかに余韻を残す表現を加えると印象が柔らかくなります。
例文:
「今回は見送らせていただきますが、また機会がございましたらぜひご相談ください。」
断った後の印象をよくするフォロー文
断った直後に、相手の行動や提案に敬意を示す一文を加えると、印象をさらに良くできます。
例文:
「ご提案いただいた内容は参考になりました。今後の参考として社内で共有させていただきます。」
心理テクニックのポイントは、感謝→理由→余韻→フォローの順で文章を組み立てることです。
まとめ|営業メールをスマートに断る3つの鉄則
営業メールを断る際の基本は、感謝・明確・誠実の3つのポイントに集約されます。
1. 感謝の言葉を最初に伝える
メールの冒頭で相手の労力や提案に対して感謝を示すことが、印象を良くする第一歩です。
2. 断る理由は簡潔に、明確に
長々と説明せず、短く理由を添えるだけで十分です。例:「方針と合わないため見送ります」
3. 誠実さを伝えつつ角を立てない
「今回は見送ります」「また機会があれば」という表現で、関係を保ちながら断ることができます。
短くても丁寧に、理由を添えて断るだけで、相手に失礼なくスマートに断ることができます。
断ることは悪いことではなく、ビジネスを円滑に進めるための大切なスキルです。
この記事で紹介した例文やポイントを参考に、自分の立場や状況に合わせて、最適な断り方を身につけましょう。

