仕事のメールでは、「1通の中でいくつもの要件を伝えたい」と感じることがあります。
とはいえ、複数の内容をまとめて書くと、相手に伝わりづらくなってしまうこともありますよね。
この記事では、複数の用件を1通でわかりやすく伝えるための構成方法と、すぐに使える実例を紹介します。
「どう書けば相手にストレスを与えず、きちんと伝わるか」をテーマに、社内・社外・顧客対応などの場面別に整理。
さらに、ありがちなNG例や改善ポイントもあわせて解説します。
これを読めば、どんなメールでも読みやすく、印象よく仕上げられるはずです。
複数の用件を1通のメールで送ってもいい?
ビジネスシーンでは、1通のメールで複数の用件をまとめて伝えたいことがありますよね。
ここでは、「複数の用件をまとめても大丈夫なケース」と「分けた方が丁寧なケース」を具体的に解説します。
まとめて送って問題ないケースとは
複数の用件を1通にまとめても失礼にならないのは、内容や相手との関係性が近く、関連性がある場合です。
たとえば、同じ部署内での報告や、同じ案件に関する確認事項などがこれに当たります。
ポイントは「相手が一度に理解できる範囲にまとめること」です。
| まとめてよいケース | 理由 |
|---|---|
| 同じ案件やテーマに関する内容 | 全体を把握しやすく、返信も一度で済むため効率的 |
| 軽い報告+簡単な依頼 | 関連性が高く、同時に確認しても混乱しない |
| 社内での日常的な連絡 | 相手が複数のメールを読む手間を省ける |
別々に送るべきケースの判断基準
一方で、関係の薄い用件や重要度の異なる内容を1通にまとめてしまうと、伝わりづらくなります。
特に、取引先や上司などフォーマルな相手には注意が必要です。
「どちらかの内容が埋もれそう」と感じたら、メールを分けるのが正解です。
| 分けた方がよいケース | 理由 |
|---|---|
| 別々の担当者が関わる用件 | 返信先や対応が分かれ、混乱を招く恐れがある |
| 1つの用件が特に重要な場合 | 重要な内容が他の連絡に埋もれてしまう |
| 社外の取引先宛てで文面が長くなる場合 | 長文メールは負担感を与えやすく、印象を損ねる |
判断に迷ったときは、「相手にとって読みやすいか?」を基準にするのが最も確実です。
読みやすさを優先することが、結果的に信頼感のあるメールにつながります。
次の章では、複数用件メールをスッキリまとめる基本構成を紹介します。
複数用件メールの基本構成とテンプレート
複数の用件を1通にまとめるときは、文面の構成を整えることが一番大切です。
ここでは、読みやすく伝わるメールの基本構成と、すぐに使えるテンプレートを紹介します。
全体の流れと理想的な順番
複数用件メールは、「冒頭のあいさつ」「要件の概要」「各用件の詳細」「結び」の4つで構成します。
この流れを守るだけで、情報が整理され、相手も迷わず読めます。
| 構成要素 | 内容のポイント |
|---|---|
| ① あいさつ・導入文 | 相手の状況や前回のやり取りに触れる一言を添える |
| ② 用件の概要 | 「本日は、2点お伝えしたくご連絡いたしました。」など、複数あることを明示 |
| ③ 各用件の本文 | 番号を振って、1つずつ簡潔に記載する(3〜4行が目安) |
| ④ 結びのあいさつ | 全体をまとめ、「ご確認をお願いいたします。」などで締める |
構成の整理=伝わりやすさの第一歩です。
「本日は〇点ございます」など導入文の定型表現
複数の用件があることを最初に示すと、相手が全体像をつかみやすくなります。
以下のような定型表現を使うと、自然に導入できます。
| 場面 | 使える表現例 |
|---|---|
| 一般的な社内メール | 本日は、以下2点についてご連絡いたします。 |
| 社外への丁寧な連絡 | 本日は、下記2点につきましてご連絡申し上げます。 |
| 少しカジュアルなトーン | 本日は、2点お伝えしたいことがあり、ご連絡しました。 |
「複数ある」と最初に明言することは、受け手の混乱を防ぐ最重要ポイントです。
見やすく整理するための書き方テンプレート
以下は、複数用件を整理して書くときの基本テンプレートです。
フォーマットを一度決めておくと、毎回迷わずに作成できます。
| 要素 | テンプレート文 |
|---|---|
| 件名 | 【ご確認のお願い】〇〇および△△について |
| 冒頭 | お世話になっております。 本日は、以下2点についてご連絡いたします。 |
| 本文(用件1) | ① 〇〇について 〜内容〜 |
| 本文(用件2) | ② △△について 〜内容〜 |
| 結び | 以上、ご確認のほどよろしくお願いいたします。 |
| 署名 | (会社名/部署名/氏名/連絡先) |
テンプレートを使い回すことで、伝わるメールを短時間で作成できます。
次の章では、読み手の負担を減らしつつ、複数の要件をスッキリ整理する3つのポイントを紹介します。
相手に伝わる複数用件メールの書き方ポイント
複数の用件を1通にまとめるときは、読み手が一度で理解できるように構成を整理することが大切です。
ここでは、誰にでも伝わるメールを書くための3つの実践ポイントを紹介します。
番号や箇条書きで構造を明確にする
複数用件をまとめる際に最も重要なのは、視覚的な区切りをつけることです。
「①」「②」などの番号や、箇条書きを使うことで、相手がどの用件を読んでいるかがすぐ分かります。
| 区切り方 | メリット |
|---|---|
| ①、②の番号形式 | どの用件が何番目か、返信の際に明示しやすい |
| ・箇条書き形式 | 内容が短い場合でも、簡潔に整理できる |
番号を付けることで、相手の確認や返信がスムーズになります。
1つの用件は3〜4行で完結させる
1つの用件に長文を書きすぎると、全体の見通しが悪くなります。
要点を整理して、3〜4行以内でまとめるのが理想的です。
もし補足が必要な場合は、「詳細は添付資料をご覧ください」と一文添えるとスマートです。
| 悪い例 | 良い例 |
|---|---|
| 長文で複数の説明を詰め込み、文が長くなってしまう。 | 簡潔に要点だけまとめ、「詳細は添付資料に記載」と補足する。 |
「簡潔さ」は相手への思いやりです。 伝えたい情報が多くても、文章は短く整える意識を持ちましょう。
結び文を一括でスマートにまとめる
複数の要件をそれぞれ「よろしくお願いいたします」と締めると、くどく感じられることがあります。
すべての用件を書き終えたあとに、まとめて結び文を添えるのが自然です。
| NG例 | OK例 |
|---|---|
| ①〜について。よろしくお願いいたします。 ②〜について。よろしくお願いいたします。 |
①〜について。 ②〜について。 以上、ご確認のほどよろしくお願いいたします。 |
最後に1回だけまとめると、文面がすっきりし、印象も上品になります。
次の章では、実際に使える「複数用件メールの例文」を、社内・社外・顧客対応の3パターンで紹介します。
【メール 複数用件 例文】社内・社外ですぐ使える文例集
ここでは、実際にそのまま使える「複数用件メール」の例文を紹介します。
社内・社外・お客様対応の3パターンを、件名から署名までフルバージョンで掲載します。
社内向け|報告+依頼をまとめる例文
社内宛てでは、ある程度フランクでも構いません。
ただし、伝える順序と区切りを意識すると、誰が読んでも分かりやすくなります。
| 件名 | 今週の進捗報告および次回ミーティング資料について |
|---|---|
| 本文 |
○○部の皆さま お疲れさまです。営業部の山田です。 本日は、以下2点についてご連絡いたします。 ① 今週の進捗報告について 今週分の実績を添付ファイルにまとめました。 内容をご確認のうえ、修正が必要な箇所があればご連絡ください。 ② 次回ミーティング資料について 来週のミーティングで使用する資料案を共有します。 追記や修正のご提案がありましたら、1月25日(金)17時までにお願いいたします。 以上、2点についてご確認をお願いいたします。 よろしくお願いいたします。 ――――――――――――――――― |
社内メールは「短く・区切って・明示的に」が基本です。
社外向け|依頼+報告をまとめる例文
社外宛てでは、より丁寧で柔らかいトーンを意識します。
要件を先に明示し、各項目を番号で整理するのがポイントです。
| 件名 | 【ご確認とご報告】資料送付および次回打ち合わせについて |
|---|---|
| 本文 |
○○株式会社 いつもお世話になっております。□□株式会社の山田です。 本日は、以下2点についてご連絡申し上げます。 ① 資料送付について ご依頼いただいた資料を本日発送いたしました。 明日午前着予定でお届けいたしますので、ご確認をお願いいたします。 ② 次回打ち合わせについて 来週以降で日程を調整できればと存じます。 1月27日(月)または28日(火)の午後はいかがでしょうか。 ご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです。 以上、2点についてご確認をお願いいたします。 引き続きよろしくお願いいたします。 ――――――――――――――――― |
社外宛てでは、文の区切りと敬語表現の丁寧さが印象を左右します。
顧客対応|回答+案内を同時に伝える例文
顧客対応では、質問への回答と新しい情報を一緒に伝えるケースが多くあります。
それぞれを明確に区切ることで、信頼感のある文面に仕上がります。
| 件名 | 【ご回答とご案内】お問い合わせ内容および新プランについて |
|---|---|
| 本文 |
○○様 いつも弊社サービスをご利用いただきありがとうございます。□□株式会社の山田でございます。 本日は、以下2点についてご案内申し上げます。 ① ご質問への回答について 先日お問い合わせいただいた内容につきまして、以下の通り回答いたします。 (中略:回答内容を記載) ② 新プランのご案内 2月より新しいプランの提供を開始いたします。 詳細につきましては、添付資料をご覧ください。 以上、ご確認のほどよろしくお願いいたします。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 ――――――――――――――――― |
顧客対応では、丁寧な文調と「項目の見やすさ」を両立するのが鍵です。
次の章では、複数用件メールでありがちなNGパターンと、その改善方法を紹介します。
複数用件メールのNG例と改善ポイント
複数の用件をまとめたメールでは、つい内容が多くなりすぎたり、読みづらくなってしまうことがあります。
ここでは、よくある失敗例と、その改善方法を分かりやすく紹介します。
件名が1つの内容しか書かれていない
複数の要件を含むのに、件名が1つの内容だけだと、相手が気づかないまま他の要件を見落とす恐れがあります。
件名はメールの「看板」です。 内容をひと目で把握できるように工夫しましょう。
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 件名:今週の会議資料について | 件名:【ご確認とご連絡】会議資料および進捗報告について |
件名に「AおよびB」と入れるだけで、見落とし防止になります。
用件を区切らずに連続して書いている
本文に複数の用件を詰め込みすぎると、どこからどこまでが一つの話なのか分かりづらくなります。
番号をつけるか、空行で明確に区切りましょう。
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
|
先日の資料について修正をお願いいたします。来週の打ち合わせについてもご都合をお知らせください。 |
本日は、以下2点についてご連絡いたします。 ① 資料修正のお願い |
「①②」を入れるだけで、視覚的に格段に読みやすくなります。
「ついでに」と付け足す書き方
最後に「ついでに〜もお願いします」と書くと、軽率な印象を与えることがあります。
別の要件がある場合は、改めて番号を振り、独立した項目として扱いましょう。
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| ついでに、来週のスケジュールも教えてください。 | ② 来週のスケジュールについて ご確認のうえ、ご返信いただけますと幸いです。 |
どんなに小さな用件でも、独立した「ひとつの情報」として扱うのが信頼される書き方です。
次の章では、この記事全体のポイントを振り返り、複数用件メールをスッキリまとめるコツを再確認します。
まとめ|複数用件メールは「構成力」で印象が変わる
複数の用件を1通で伝えるときに大切なのは、どれだけ丁寧な言葉を使うかではなく、「構成力」です。
読み手の頭の中に自然と情報が整理されるように、流れと区切りを意識して書きましょう。
| チェックポイント | ポイントの概要 |
|---|---|
| 1. 件名で複数要件を明示する | 「〜および〜について」と書くことで、内容を見落とされにくくなる |
| 2. 導入文で「本日は〇点ございます」と伝える | 相手が本文の構成を理解しやすくなる |
| 3. 各項目を番号で区切る | 読む側が整理して確認でき、返信もしやすい |
| 4. 結び文は1回でスマートにまとめる | 全体の印象を引き締め、丁寧な印象を残せる |
「情報を整える」ことこそ、ビジネスメールの最も重要なスキルです。
一通のメールでも、構成や言葉選びを工夫することで、相手に「伝わる人だ」と感じてもらえます。
今日からは、メールを送る前に「読んだ人が理解しやすいか?」を意識してみてください。
それだけで、あなたの印象は大きく変わります。

